2007年04月25日

スロウハイツの神様 辻村 深月

スロウハイツの神様上.JPG スロウハイツの神様下.JPG

久しぶりに、読んだ本の感想を書いてみます。
外れがないし、新しいのが出るたびによくなってる気がする辻村さん。
これは年明けくらいに出た新刊です。
なので、かなり期待して読みました。
(といっても、借り物ですけど…)

うーん。正直今ひとつ。
相変わらず人物描写は上手いし、立ち上がりが悪いという点も改善されてるとは思ったのですが。
まず、トラップが冴えないです。
全体として綺麗にまとまってはいるんだけど、なんだか少女漫画読んでる感じ。
べたべたな少女漫画もたまには読みますが、この人には違うものを期待してたのになぁ、という一読者の勝手な言い分です。

この本、好きな人はすっごく好きなのかもしれない。
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2007年01月08日

報復ふたたび ジリアン・ホフマン

報復ふたたび.jpg

久々に本のレビューです。
だいぶ前に1作目を読んで、2作目を放置していませんでした。
手元にはあったんですが、他の本を読んだりしてたので・・・。

1作目の方は盛り上がりもあり、勢いで読めたんですが、2作目はどこが盛り上がりかイマイチわからないままだったような。
エピローグではあからさまに3作目への引きがあります。
正直、もういいやって感じかなぁ。
売れた本を引っ張りすぎるのは、なんだかしらけますね。
映画にしろ、やっぱり1作目を超えるのは難しいみたいです。
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2006年08月22日

月の扉 石持 浅海

月の扉.jpg

先日会った友達からもらいました。
ほんとは一緒に借りた、要返却の方を先に読もうと思ってたのに、なぜかこっちを一気読み。
天邪鬼?

偶然なんですが、先日読んだ『扉は閉ざされたまま』と同じ作家さんです。
なんかそれと同じような感想になっちゃいそうなんですが、面白いんだけどね…といったところ。

相変わらず、基本の設定は面白いです。
所謂、館や島なんかの閉ざされた空間ではなく、ハイジャック中に機内で殺人事件が起こり、その謎解きをするというもの。
そしてこれも相変わらずなのですが、動機が微妙…。
ハイジャックの動機もかなり微妙。

解説によると、ミステリーとハードボイルドとファンタジーを融合させようとしているのだと。
ファンタジー物って決して嫌いじゃないです。
でもこれは違うだろうと思うんですけどねぇ。

謎解きとしては今回の方がよかったかな。
とはいっても、犯人はすぐわかっちゃいます。
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2006年08月13日

新選組! 三谷 幸喜

義経は終わり、功名が辻も山場に入るのではないかと思われる(見てないんでわからないんですが)大河ドラマ。
ほんとに今更ながらの『新選組!』です。
本ではないんですが、これ以外のドラマで感想を書くこともないかと思うので、本カテゴリで。

去年から、日曜の夜に1週間分のアイロンがけをするのが日課になっています。
1時間ちょっとはかかるので、どうせなら何か視ようと視始めたのがこれ。
たまたま妹がDVDに残していたため、それを借りていたのがきっかけです。
借りたときは何年経っても視ないかも・・・と思っていたんですけども。
今じゃ、これを視るためにアイロンをかけるのが楽しみにさえなっていました。

で、ついさっき最終話を視終わったのです。

NHKというのもあってか、かなり綺麗事な扱いをされているとは思います。
もっと新選組が悪役だった史実もあったと思うんですが、とにかく主役である近藤局長を清廉潔白に描いている。
その点は仕方がないにしろ、数多く出てくる人物の個性を立たせ、うまく表現していたんじゃないでしょうか。

池田屋事件までは日常生活も含めてゆったりと話しが進むのに、そこから歴史を追うだけの急ぎ足のような急展開でちょっとつまらなさも感じましたが、日本の急激な変動と新選組の移り変わりを思うと、それを視ている方にも感じさせていてよかったのかもしれません。

古くからのファンの方には色々意見もあるとは思いますが、全く知らない初心者の私にとっての入門編としては、かなりいい作品でした。
学生の頃から歴史は苦手で、ずっと避けて通ってきたんですが、これを機に日本の歴史小説なんかも読んでみようかなーと思ったりしています。

ところで目下のところの問題として、来週からのアイロンがけの楽しみをどうしようかということ・・・。
もう一度最初から視るか?
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2006年08月10日

扉は閉ざされたまま 石持 浅海

??????´??〓??????.jpg

会社の方からお借りしました。
このミスで二位を受賞した作品です。
そういう点で読む本を選ぶことがないので、自分とは違う買い方をする人ってありがたいですね。
読まなかったであろう作品にめぐり合うことができます。

ただ、この本は貸してもらう時点から、まぁまぁかな・・・と言いつつ渡されました。
着眼点はすごくいいと思います。
所謂、本格ミステリー的な設定なのですが、殺人が行われてから死体が発見されるまでの間が描かれています。
作者も言っている通り、閉ざされたままの密室。
中で事件が起きていることすら、登場人物のほとんどは気づいていません。

って、ストーリーを聞くと、面白そうですよね?
確かにまぁ面白いといえなくもないんですが、何か後に残るものが何もない。
すごく読みやすくて、お芝居を見ているようにするっと展開していくんですが、そのまま素通りしてしまったような感覚でした。

最初っから手の内を明かしすぎて、そのまま終わってしまうからかも。
もうちょっと、はっと驚くような展開を期待していたのかもしれませんね。
ミステリーの手始めとしては、オススメできる作品です。
posted by kylin at 22:23| 京都 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月27日

蚊トンボ白髭の冒険 藤原 伊織

蚊トンボ白髭の冒険上.jpg 蚊トンボ白髭の冒険下.jpg

藤原伊織さんは、『テロリストのパラソル』『ダックスフントのワープ』なんかの有名どころを読んでいました。
読み漁るほどでもなく、でもあれば読むかな、という印象な作家さん。
ちょっと固めなイメージがあったので、この本のタイトルを見て、こういうのも書くのかーと思いました。

読んだ感想は、くだらなそうなタイトルの割りには意外と面白い(笑)
ちょっとお気軽なハードボイルドという路線。
ありえない設定と、ありえない主人公のヒーローっぷりが、なんかかみ合っててこういうのもありかな、と。
どっちか片方だけだと、中途半端なリアリティが気になったと思います。
ストーリーを期待していると、多分期待はずれでしょうね。
展開の軽さとテンポの良さを楽しんで読みました。

で、あまり関係ないんですが。
さっきから家の中を蚊トンボが飛びまわってます・・・。
多分これが蚊トンボなんだと思うんですが。
りんちゃんが何度も戦いを挑んでいるものの、まったく捕まらず。
寝てる場合じゃないそ、猫たち!!
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2006年07月06日

刺繍する少女 小川 洋子

刺繍する少女.jpg

『博士の愛した数式』を読んでから、気になっていた小川洋子さんです。
あの本から想像していた作家さんとは、ちょっとイメージが違いました。
もっと小綺麗なヒューマンドラマを描く人かと思ったら。
でも期待はずれというわけではなく、むしろ嬉しい誤算。

表紙の裏の解説には、「残酷物語」と紹介されていましたが、そう一言で言ってしまうと何か御幣があるような。。。
イソップ童話みたいないかにもな残酷物語ではなくて、もっと深い、精神的なところでの狂気の話。

人が気づかないような些細なところに目をむけ、とても大事に描写するタイプの作家さんです。
『博士の愛した数式』の細部の描写に、なぜあんなに惹かれたのかがわかった気がします。

と、私にとってはかなり当たりだったのですが、実際のところかなりマニア受けしそうな作家さんでもあります。
本にストーリーを求める人には、何が面白いの?と言われそう。
でもはまる人はかなり深くはまるんじゃないでしょうか。
posted by kylin at 22:14| 京都 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月29日

算数・国語・理科・殺人 吉村 達也

算数・国語・理科・殺人.jpg

もう、タイトルからもわかるとおり、ベタすぎるミステリーなのです。
なんでこの本を読んだかというと、以前ブックオフという古本屋さんで抽選をやってまして。
1ヶ月くらいが期限の金券がいっぱいあったんですよ。
で、適当に読みたい本を買ったら100円余った。
もう捨ててもいいかなーと思ったのですが、小説なら100円でも買えるので、目に付いた本を買ってみました。
消費税込みで105円。
5円で買った本です(笑)

先に謝っておきます。
好きな方がいらっしゃったらごめんなさい。

内容はある意味期待通りの、小学生向けのようなミステリーでした。
若くて綺麗な女の子が探偵になり、殺人事件の謎を解き明かす。
そして事件担当の刑事さんが、この女の子のファンクラブ会員(笑)
小さいときはこんな系統も結構読んでたなぁ。

ちなみにこの本、シリーズ物らしいです。
もしまた100円の金券の使い道がなかったら、続き買ってみるか。。。
posted by kylin at 21:21| 京都 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月22日

ダ・ヴィンチ・コード ダン・ブラウン

ダ・ヴィンチ・コード上.jpg ダ・ヴィンチ・コード中.jpg ダ・ヴィンチ・コード下.jpg

流行り物ですが、どうせなら映画なりDVDを見る前に、と思って買いました。
3冊もあるし、てっきりもっと長期的な話かと思ってたんですが、一晩の話なんですね。
いかにも映画向きな話しだと思いました。

謎を解いたら次の謎が現れて・・・というのは、バイオハザードやDの食卓というゲームを連想しました。
やってる間は面白いんだけど、あまり後に残らない面白さ。
間違ってももう一度読もう、と思う作品ではないですね。
結末を知ってるからともいえるけど、ミステリーでもその過程が面白いものは何度も読むしなぁ。

いわゆる娯楽としては楽しめましたが、ミステリーとしては今ひとつ。
謎自体は知識がないと解けないのでほとんど予想できないし、それ以外についてはあまりにもベタな展開で容易に予想がつきます。

映画を見に行った人に本を貸したのですが、映画の方は小節を簡略化した感じだそうです。
映画館まで行かず、DVDが出たらレンタルにしようかな。

洋書にしては、文章的にはさほど抵抗がありませんでした。
訳者さんがいいのかな?
ベストセラーだけに、いい訳者さんが書いてるのかもしれませんが。

ダン・ブラウンの他の本も本屋さんには平積みになってますが、そのうち気が向いたら読もうと思います。
posted by kylin at 23:05| 京都 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月15日

記号を喰う魔女 浦賀 和宏

記号を喰う魔女.jpg

読んでからもう2ヶ月ほど経ってるかもしれませんが、読書記録のつもりで残してるので一応アップ。

貸してくれている人が、ここで買うのを止めた、と言っていた本です。
なので、これ以降の続きを読みたければ自分で。
この本を読むまでは、正直言って、積極的に続きを探す気はありませんでした。
まぁ読む本を探しに行って、たまたま見つけたら買おうか、という程度。

でも、これを読んで、実は続きが気になってます。
これもまた安藤くんがらみな話しなんですが、ちょっと時代をさかのぼって、安藤くんのお母さんがメインな話。
番外編的な話かと思えば、そんな甘っちょろい物ではありませんでした。
きちんと今までの話から伏線としてつながってきています。
断片だったそのつながりが段々見えてきて、ここで止めるのはもったいないかも、と思えてきました。
浦賀さんの本のうち、読んだ中では一番よかった。
一番えぐい話でもありますけどね・・・。

今は読む本が手元にいくつかあるので手をつけていませんが、もう少ししたら探しに行こう、なんて思ってます。
このシリーズはあと数冊あって、他にもいくつか書いてるみたいですね。
でも人格疑われそうなので、普通の人には貸せる本ではありません。。。
posted by kylin at 23:49| 京都 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月26日

嫌われ松子の一生 山田 宗樹

嫌われ松子の一生上.jpg 嫌われ松子の一生下.jpg

いつも一緒にお弁当を食べている子と、最近読んだ本の話になりました。
お互い映画になった話題作だったので、貸しあうことに。

大体のあらすじは聞いていたんですが、こんなとこから始まるか!というインパクトはやはり強いです。
もし松子の視点のみで描かれている話だったら、単に不幸に堕ちていく女性の話でしかなかったでしょうね。
それを、甥っ子が調べるという形を取り、調べてもわからないような心情については松子の視点になっています。
このバランスが上手い。

こんなに転がるように堕ちるのはリアリティがない、という意見もあるようですが、私は十分にありうる話かなーと思います。
基本的に頭もよく、まじめな努力家なんですが、男に対する依存心が強い。
そこで依存する男を間違える。
実際にこういう人っていませんか?

最初にストーリーを聞いたときは、なんて根性の悪い作家さんだと思いましたが、読んでみると救いも多いです。
麻耶裕嵩さんの方がよっぽどひどい・・・。

そこそこの長編にも関わらず、一気に読ませる勢いがありました。
読み終わって、心に何かを残すような話でもないんですが、読み物としてはまずます。
雨の多い週末、暇つぶしにはいいかもしれません。
posted by kylin at 07:01| 京都 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月23日

カルミア

なんだかご無沙汰してます、という感じです。
特に何かあったわけでもないんですが、妙に疲れがたまる今日この頃。
年か?

日曜日、東寺の弘法さんへ行ってきました。
毎月21日という固定の開催なのですが、今月は日曜だったこと、久々に晴れたことと好条件が重なったようで、すごい人の数。
でもそれに負けないくらいの出店数でした。
昼の1時くらいから見て回ったんですが、4時くらいになってみんな店を閉め始めてもまだまだ見てないところがあったくらいです。

その中にきていた植木屋さんで、カルミアという木を買いました。
といっても、買ったのは私じゃなくてお母さん。
かなり大きく枝を広げていたので、たくさん枝を切ってもらってきたのです。
家中、カルミアがだらけ。
これで香りがあれば、最高なんですが。

写真が下手でぴんぼけですが、真っ赤な金平糖のような可愛い蕾
カルミアつぼみ.jpg

でも咲くとかなり華やかです。
カルミア開花.jpg

つぼみがたくさん付いてるので、全部開くと壮観だろうなぁ。

あんまり可愛いので、挿し木で増やせないかなぁとお店のおじさんに聞いたのですが。
挿し木も種まきもできるけど、どちらもかなり難しいらしい。
買った方が早いよ(笑)と。。。
こんなにいっぱいあるのに、残念。
posted by kylin at 07:22| 京都 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月06日

博士の愛した数式 小川 洋子

博士の愛した数ョ.jpg

ずーっと気になっていたのですが、友達が貸してくれるというので、会うまで我慢していました。
先週末に会ったので、ようやくゲット。
映画にもなっている話題作ですが、本当によかったと思える話題作は久しぶりかもしれません。

今まで色んな本を読んだ中で、人にお勧めできるお気に入りというのがいくつかありますが、これもその中の一冊に入るのは間違いなし。
これはもう、是非読んでください。
読み終わって、映画見たい!!と思って上映している映画館を探したのですが、ちょっと時期が遅すぎました。
行ける範囲内にはないなぁ。
なぜ京都大阪がなくて、兵庫和歌山にあるんだ・・・。

ストーリー全般を見れば、ある病人と世話をする女性、その子供といった至極ありがちな設定です。
強いて言うなら、数字についての話を上手く絡めてあるのが目新しい程度なんですが。
映画の広告でも有名な言葉ですが、『ぼくの記憶は80分しかもたない』。
こういう表現を本当に上手に描く作家さんです。

平凡な幸せがとても優しく描かれていて、だからこそのせつなさがひしひしと伝わってきました。
実は最初っからずっと涙目で読んでいたくらい。
映画見てもひたすら泣いてしまうんだろうな。
数字の扱いについても、作者が数学者で数字をこよなく愛しているのではないかと思うほどに、思い入れがあります。
これを文系の人が書くんだからすごい。

久しぶりに手放しで絶賛したくなるような本でした。
posted by kylin at 23:54| Comment(0) | TrackBack(1) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

頭蓋骨の中の楽園 浦賀 和宏

頭蓋骨の中の楽園.jpg

相変わらず安藤くんを取り巻く話です。
各作品で視点が違うのは面白いとは思うのですが、ちょっと飽きてきた感が強い。
3作品目にあたるので、前回関係がわからなかった留美ちゃんが初登場してきます。

何冊か読んで思ったのは、それぞれを一作品ずつとして読んだらダメなんだということ。
一冊の本が一章として書かれているような感じです。
だから読む順番を変えたら面白くないし、最初の方はあくまで伏線でしかない。
多分これから物語は中盤に入り、盛り上がってくるのではないかと。
次を読んでいるからこそ言えることなんですが、もしこの辺りで止めようと思ってる人は、是非もう少し読み続けて欲しいです。
ただ、楽しく本を読みたい人には受けつけない話なんだろうな。
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2006年05月03日

とらわれびと 浦賀 和宏

とらわれびと.jpg

わりと最近読んだ本で、記事にしていなかったのが3冊あります。
全部浦賀さんの本。
最近まとめ読みをして、単に書きそびれていただけ、というのもありますが、でもやっぱり気が重い本だったのかなぁとも思います。
どう感想書いていいかわからないというか。。。

このシリーズ。
色んな話がからみあっていて、その一つの事柄を1冊かけてそれぞれ語っているという感じ。
ちょっとずつちょっとずつつながってくるのです。
実はこの本、読む順番を間違えてしまい、4作目なのに2番目に読みました。
なので、留美ちゃんって誰!?とか思いつつ読んだのですが。

読む順番も悪かったせいか、前作ほどのインパクトもなく、なんとなく読み終わりました。
ミステリーと分類してしまうと不出来かも。
最後のどんでん返しとかあるんですが、謎を解くというにはあまりにもな結末だし。
ただ、狂気を描くのは上手な人だなぁと思います。
女性の狂気を描かせたら新井素子さん、と私の中では固まっていたのですが、男の人の狂気ならこの浦賀さんかも。

すでにこれ以外に読んでしまっているための感想になりますが、まだまだ事件は入り組んできます。
一通り読みきってから、もう一度読み直してみたい。
その辺り、京極夏彦さんの本と同じ印象です。

続きを読むのはブルーだけど、でも気になるので買ってしまいそう。
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2006年04月29日

終末のフール 伊坂 幸太郎

終末のフール.jpg

巷では有名みたいですが、初めて読みました。伊坂さんの本。
薄い本なのに、なかなか時間が取れなくて読み進まなかったんですが。
昨日電車で行ったら、たった1日で読了。
やっぱり電車通勤は本が読めるなぁ。
で、帰りに本屋さんをのぞくと、話題作のところにこの本が置いてありました。

これ、面白いです。

何が?って言われると難しいんだけど、個人的にかなりツボ。
5年前に、「8年後に小惑星が衝突する」と発表されます。
もちろん人類存亡の危機なわけで、世の中は大騒ぎ。
その混乱を描くわけでもなく、衝突の瞬間でもない。
発表から5年経ち、まだ問題の日までも3年という微妙な時間があって、なんとなく秩序が戻りつつある・・・そんな時期の話です。
仙台にあるヒルズタウンという本当に一角の人たちなんですが、その中にそれぞれのドラマがあります。

あとがきで作者も書いていますが、小惑星の衝突や混乱の状況など、信憑性は全然ないです。
話の中にリアリティもあまりないし。
ただ、そんなのはどうでもよくて、あくまで舞台の土台なわけです。
そういう環境があり、その中で生活する人たちがいる。
ありがちな話をありがちに書いてるだけなのかもしれないけど、想いが伝わってくるような、そんな本でした。
posted by kylin at 12:45| Comment(0) | TrackBack(1) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月21日

ぼくのメジャースプーン 辻村 深月

ぼくのメジャースプーン.jpg

辻村深月さんの新刊です。
またいつもの方からお借りしたのですが、すぐには読む暇がないから、と先に貸していただきました。
「ええ!?そんなのいいんですか?」と遠慮しつつも、しっかり借りてきてしまった私です(笑)

まず読んで、すぐに思い浮かんだのが、『神様ゲーム』。
趣旨は全然違うんだけど、基本的な設定なんかが妙に似ています。
最後まで読んだ感想としては、「国語の教科書に出てくる話」っぽい。
綺麗にまとまっていて、構造もよくできています。
最後に盛り上がりがあって、とてもいい話なんですが、インパクトが薄いかな。

メインの登場人物として、『子どもたちは夜と遊ぶ』の一人が出てきます。
そのほか脇役として2名。
『凍りのくじら』からも1名(他にも見落としているかもしれませんが)。
『冷たい校舎の時は止まる』以外がつながったことになりますね。
辻村ワールドを築きたい人なんでしょうか。
そういう方向に走るのであれば、もうちょっとキャラクターが立ってる方がいなぁなんて。

タイトルの『ぼくのメジャースプーン』。
物理的な意味でもありますが、それ以外に深読みさせる意味も持っています。
今までの作品で一見、最も普通なタイトルですが、実は一番秀逸なんじゃないかと、個人的には思うのでした。
posted by kylin at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月23日

記憶の果て 浦賀 和宏

記憶の果て.jpg

結構前に読んだのに、記事を書いていませんでした。
「とにかく、気が滅入りますよ」という前置き付きで借りた本。
はい、確かに気が滅入ります。

一見ミステリー物っぽいんですが、そうではないようです。
読んだ感想は、「自殺者の手記を読んでる気分」。
これ読んで、鬱になる人とかいるんじゃないのかなぁ。
作者自身、ちょっと病んでる人ではないかとさえ思います。
これでとても明朗快活な人だったら、ほんとに尊敬する。

展開的にはあまりリアリティはないんですが、妙な生々しさがあります。
このあとシリーズのように、同じ人物で数冊書かれていて、すでに3冊目を読んでしまったんですが。
全篇通じて同じような重い空気が漂っていて、その起点となっているのがこの話です。

これ、一般受けするのかなぁと思ったんですが、amazonなんかの評判は高いみたいですね。
個人的には、よくある話題作なんかを読み飽きた方にオススメしたいです。

他の作品を一通り読んだあと、もう一度読み直したいなぁと思ったりしてます。
ただ、連続して読むには、かなり精神力がいるかもしれない・・・。

ちなみに貸してくれた方は、4冊ほど読んで、もう二度と近寄らないようにしてる、だそうです(笑)
posted by kylin at 22:02| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月23日

蛍 麻耶雄嵩

蛍.jpg

京都の山奥のいわく付きの屋敷に、同じサークルの大学生が泊り込み、そこで殺人事件が発生。
着いた日から雨は降り止まず、唯一ある橋は落ちて・・・。
と、いかにもすぎるほどの設定です。

なんですが、それが苦にならないほど面白かった。
でも、これが面白かったと伝えたところ、「性格悪いですね(笑)」と笑われました。
確かに、この作者、相変わらず展開に容赦がありません。
最悪のケースになるようなストーリーを考えてるとしか思えない。
そしてエピローグ。
エピローグと名づけられている最終章って大抵の話では、後日談なんかがあって、『末永く幸せに暮らしました』的なイメージが強いです。
私はそれが蛇足っぽくてあまり好きじゃないんですが。
でもこのエピローグは違いました。
この作者は絶対性格悪い、は私も否定できません(笑)

ただ、そういうやーな感じの展開云々だけではなく、からくりや謎解きなんかが筋道立っていて、納得できるんですよね。
風呂敷を広げすぎて納得できないまま終わる本が多い中、よく組み立てられていると思います。
これは『神様ゲーム』でも感じたことなので、他の本を読むのも楽しみ。

一気に何冊か借りたのですが、車通勤が復活してから、すっかり本を読む時間がなくなってます。
早めに会社に行って読んだり、と色んな手を考えてはいるのですが・・・。
posted by kylin at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月09日

神様ゲーム 麻耶雄嵩

神様ゲーム.jpg

絵本みたいな装丁だなぁと思っていたら、子供向けの本だったんですね。
ミステリーランドという企画物のようです。
他のは読んだことないんですが。
本当にこの話が子供向けでいいのか・・・?

10歳になったばかりの男の子の一人称で語られます。
町内の子供で探偵団を作ったり、近所の事件から話が始まったり、と昔読んだなぁという雰囲気の話で始まります。
猫の惨殺事件という内容にちょっと抵抗はありましたが。
最初の方では、大昔に読んだ覚えのある、『ズッコケ3人組』なんていうシリーズを思い出したりもしました。
ただ、ちょっと気になったのは、小学生の語り口調なのに妙に大人くさい言い回しが出てくるところ。
一般的な子供は『コンパニオン』なんて職業は知らないだろうし、好きな女の子を『チャーミング』なんて言ったりもしないんではないかと・・・。
友達と馬が合う、なんて表現もありました。
大人っていうか、おっさんか?

が、この麻耶さんという作家さん。
一癖も二癖もある人のようです。
半ばから話しは急展開。
殺人事件が起きるのですが、その結末がなんとも救いがないです。
またその悲惨さを淡々と語り、淡々と終わらせてしまうところがまた怖い。

でも、実はかなり気に入ってしまいました。
子供向けの小説ということで、神様を登場させ、事件の真相を解明してしまうところとか、章のタイトルが折り返されて最初の誕生日に戻っていくところとか。
最後、読者に謎を投げかけてそのまま逃げるように終わってしまうところなんかも。
他の作品も是非読んでみたいと思いました。

それにしても。
子供のTVヒーローの名前が『ジェノサイドロボ』や挙句に『ネクロフィリアロボ』ってのは、さすがにどうよ・・・と思いますたらーっ(汗)
posted by kylin at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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